人が暮らしていく上で、3P『People(人間) ,Plant(植物) ,Pet(動物)』が身近にいると癒しの効果があるとされています。また、日々の生活を送る居住空間にこそ、その癒しは必要です。自分の住まいをより快適でリラックスできる空間にするために、ぜひ植物をインテリアの1つとして取り入れては如何でしょうか。
今回はその中の Plant(植物) について、インテリアとして取り入れるときのポイントや注意点、オススメの植物をいくつか紹介していきます。
室内で植物を育てるために気をつけること。
室内で植物を育てるために気をつけなければいけないことは、光(日当たり)、温度、風通し、水やり、肥料についてです。
1.光(日当たり)
光(日当たり)には、①日当たりのよい場所、②レースカーテン越しの部屋(明るい日陰)、③照明(蛍光灯)、④照明(白熱灯)があります。
植物は種類ごとに育つ環境が違うため、光(日当たり)の好みも様々です。そのため植物の性質に合わせて光の当て方を考慮することが大切です。
2.温度
植物は寒さに弱いものが少なくありません。寒さだけではなく、急激な温度変化に弱い植物も
多いので注意が必要です。エアコンの風は直接当たらない様に配置する場所を工夫しましょう。寒さにかんしては強い植物もたくさんありますのでお住まいの地域の気候に合わせて探してみて下さい。
3.風通し
風通しも重要です。風通しを良くすることによりカビを防止し、空気中の湿度を保ってくれます。その上、害虫防止にもなり光合成を加速させることによって植物の生長を助けます。
長時間家を開ける場合には、換気扇を回しておくだけでも空気が流れるため効果があります。覚えておきましょう。
4.水やり
水は植物にとって欠かせない物です。しかし、水をやり過ぎれば根腐れしますし、水が少なければ枯れてしまいます。大切なことは植物に合わせて水をあげるのことです。乾燥に強い植物であれば水やりの回数が少なくて済み、手間もかかりにくいです。
5.肥料
肥料は使えばいいという物ではありません。与え過ぎてもダメですし、弱っている植物に与える時にも注意が必要です。弱っている植物は根に問題がある可能性が多いため、肥料を与えても却って逆効果になってしまうこともあります。
肥料を与えるタイミングは、植え替えの時や春夏秋冬の四季ごとにしましょう。と言っても冬は植物が休眠するため肥料を与えることはほぼありません。
肥料の種類には、ある程度効果が持続する「緩効性」の固形肥料、すぐに効果は出るが持続はしない「速効性」の液体肥料などがあります。植物に合わせ使用する肥料を適切に選びましょう。
以上のことを頭に入れておきましょう!
選び方の3つのポイントと、部屋別のオススメ観葉植物。
部屋にインテリアとして植物を配置する上で重要なのは、植物の種類・サイズ・生長性です。
植物の種類はお部屋の日当たりに関係してきます。リビングの日当たりの良い場所に置くものと、玄関やトイレなど日が当たりにくい場所に置くものとでは当然植物の種類は変わってきます。
また、サイズについても注意が必要です。背の高い植物や大きい植物は圧迫感を与えやすいため、狭い部屋などには向いていません。部屋の広さに応じたものを選ぶことが大切です。
そして、生長性も忘れてはいけません。植物は生きており生長します。そのため事前にその植物について調べることが重要です。インテリアとして置いた当初は良かったけど大きくなり過ぎて邪魔になった…なんてことになると自分にとっても植物にとっても良くありません。十分注意しましょう!
以上のことを踏まえた上で、部屋ごとのオススメ観葉植物を紹介します。
〈リビングにオススメ〉
・オリーブ
細い幹と小さな葉っぱがスタイリッシュな植物でモダンなお部屋にぴったりです。オリーブは「平和の象徴」とも言われています。オリーブは萌芽力にも優れ、樹齢もとても長く育てやすいです。リビングにオススメです。
・ベンジャミン
ねじれた樹形の先にある球体状の葉っぱが愛らしい植物でカジュアルなお部屋によく合います。「幸福を呼ぶ木」と呼ばれお祝いやギフトとしても人気があります。リビングにオススメです。
・エバーフレッシュ
小さな葉が集まって、ひとつの大きな葉を作るような樹形が印象的な植物です。昼は葉を大きく広げ夜になると葉を閉じて眠る性質があり、昼と夜とでは違う表情が楽しめるためリビングにオススメです。
〈寝室にオススメ〉
・シュロチク
出典:bloom-s.co.jp「棕櫚竹」と書き竹のような葉ですが、竹ではなくヤシ科の植物です。落ち着いた雰囲気で寝室に最適です。日差しが苦手で、基本的には半日陰に置いて育てますので、室内向けの植物です。
・スパティフィラム
純白の花が咲き、光沢のある葉が美しい植物です。寒さに弱いため注意は必要ですが、寝室に花があると心を落ち着けて日々を過ごすことができるためオススメです。
〈玄関にオススメ〉
・ホヤ•カルノーサ
出典:bloom-s.co.jp別名サクラランとも呼ばれ環境が合えば淡い桜色の花を咲かせます。厚みのある葉がツルから垂れ下がる様子が美しいです。日陰に耐性があり、乾燥にも強く玄関に最適です。
・ポトス
ポトスはオールシーズン緑が楽しめるツル性植物です。耐陰性があり育てやすく、品種も様々で初心者にも人気な植物です。ツルが伸び過ぎた場合には剪定が必要です。
〈トイレにオススメ〉
・ガジュマル
沖縄では妖精「キジムナー」が宿ると言われるユニークな樹形が人気の植物です。日陰にも耐性があり、高さも10〜20㎝でトイレに最適です。
・テーブルヤシ
生長速度は遅く、耐陰性があり、強い日光が苦手でテーブルに置けるほど小さいので室内向けの植物です。南国のイメージをお部屋に取り入れることができ人気です。
和を感じる「ミニ盆栽」を育てる。
ところで「ミニ盆栽」を知っていますか?ミニ盆栽とは樹木の高さが数㎝〜10㎝程度の盆栽のことです。小さくて可愛らしく、それでいて和を感じさせるミニ盆栽は近年癒しを求める若者にも人気です。それでは代表的なものをいくつか紹介します。
・松盆栽
まずは何と言っても松の盆栽!剪定は必要ですが、この剪定が醍醐味です!また剪定の仕方により趣が全く異なります。手をかけるほど可愛くなっていくのが松盆栽です。乾燥や寒さに強く初心者にも育てやすいです。
・桜盆栽
日本と言えば桜です。春になればお部屋で花見ができ、ちょっと得した気分ですよね。花が咲くまでのワクワク感も楽しめます。ただし、花を毎年咲かせるためには小まめな手入れが必要になります。
・実物盆栽
実物盆栽はその名の通り実の成る盆栽です。この盆栽は実のなり始めから終わりまで長く楽しめます。いろいろ種類があるので探してみて下さい。実は付きますが味は期待しない方が良いかもそれません。
・もみじ盆栽
もみじは四季によって新緑や紅葉・裸木など様々な表情が楽しめる盆栽です。葉が段々と色づく過程は、風情を感じられます。もみじ盆栽は比較的育てやすく初心者にもオススメです。
盆栽で気を付けるべき点も基本的に上記と同じです。しかし、盆栽は日光を好むため、1日の内数時間は屋外に出してあげましょう。屋外に出せば日光と共に新鮮な空気を取り込み、より元気に生長します。この点に注意し、盆栽を楽しく育てましょう!
鉢でもっとオシャレに!
鉢は植物を育てる上で大切な要素であり、通気、保湿、排水など大きな役割を担っています。ここではそんな鉢の素材を紹介します。
- 素焼き鉢・テラコッタ鉢
- プラスチック・樹脂製鉢
- 陶器・化粧鉢
- ブリキ・缶
- 木製鉢
- セメント・コンクリート
- ガラス
- 金属鉢
- タイル
素焼き鉢・テラコッタ鉢は、通気性や排水性がよく植物の根が呼吸しやすいので根が腐りにくいです。ただし、衝撃で欠けやすいので注意が必要です。重量もかなりありますが、それだけ安定しており倒れにくいので、リビングなどあまり動かさない場所に向いています。
プラスチック・樹脂製鉢は非常に軽いため比較的小さい植物であれば移動も簡単です。そしてデザインも豊富で壊れにくく、何より安いです。ただし、通気性が悪く熱伝導率が高いため注意が必要です。鉢カバーをつけることで対策をしましょう。
陶器・化粧鉢は素焼き鉢・テラコッタ鉢に釉薬を掛け高温で焼いたものです。高級感がありデザイン性が高いため、インテリアにも合わせ易いです。重量はありますが、安定しており倒れにくいのでリビングに向いています。
ブリキ・缶は、自分だけの鉢を作ることが出来ます。使う缶によってアンティークにもラフにもモダンにも出来ます。缶なので耐久性も抜群です。ただし、通気性・排水性が悪く、底穴も無いため根腐れしやすいです。そのため自分で底穴を空ける必要があります。
木製鉢は、木材でできているため植物と相性が良く、インテリアに溶け込みやすいのが特徴です。通気性や排水性も良いですが、木材を使用しているため腐食や劣化が避けられません。そのため防腐剤を塗るなど定期的な手入れが必須なので注意が必要です。
セメント・コンクリートは見た目ほど重量はなく、軽量で扱い易いです。独自の風合いがあり1つ1つ違うためお気に入りを見つけましょう。ただ、衝撃には弱く転倒によって割れやすいため気を付けましょう。
ガラスの鉢は中が見えるため、カラーサンドなどの色の付いた砂を使いアートとして楽しむことができ、インテリアとしてもオシャレです。ガラスのため当然割れる危険性があります。また、底穴がないため排水性が無いため根腐れに注意が必要です。
金属鉢は、重厚感や高級感がりモダンなインテリアにオススメです。生産数が少なく高価ではありますが、他人と被ることが少ないためオリジナリティが出せます。ただし、底穴がないことも多く、その場合排水性が無いため根腐れに注意が必要です。
タイルの鉢は素焼き鉢・テラコッタ鉢に好きなタイルを貼り付け自分で作成していく鉢です。鉢の特徴は素焼き鉢・テラコッタ鉢と同じです。手間はかかりますが、インテリアに合わせることもアクセントとすることも自由自在です。
このようにたくさん種類があります。お部屋の環境に合った種類の植物を選んだ後は、インテリアに合わせて鉢を変えてもっとオシャレにしましょう。
まとめ
ここまでインテリアに植物を取り入れるときのポイントやオススメの植物について紹介してきました。植物を取り入れる際には、ご紹介した選び方のポイントや注意点に気を付けながら、お気に入りを探してみてください。
この記事があなたの日々の生活に緑を取り入れ、癒しを得る手助けになれば幸いです。