キルギスと日本との関係は?日本と共通点の多いキルギスを徹底解説!


 みなさんは「キルギス」という国を知っていますか?
 あまり聞き馴染みのない国名かもしれませんが、実は「日本人とキルギス人はかつて兄弟だった」という神話が存在したり、顔の雰囲気やものの考え方、風習が非常に似ているなど、私たちとの不思議な共通点がたくさんあるんです。また歴史的な繋がりもあり、キルギスの人には親日家が多いことでも有名です。
 そこで今回は、日本との共通点がとても多い国「キルギス」やそこに住む人々についてご紹介していきます。興味深い内容になりましたので、ぜひ最後までご覧ください。

 

 

キルギスってどんな国

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 中央アジアに位置するキルギスは、中国・ウズベキスタン・カザフスタン・タジキスタンに囲まれた国土の約9割が山岳地帯の内陸国です。国内は温暖で過ごしやすく、「中央アジアのスイス」と称されるほどの雄大な自然が広がっていることから、観光地としての人気が高まっています。
 また国土の一部がシルクロードに面しているのも特徴です。シルクロードといえば「砂漠」のイメージがありますが、キルギスは中央アジアで唯一「砂漠のない国」であり、春には生命力あふれる緑の絨毯と、そこに咲く可憐な花々を見ることができます。

 


キルギスの概要
キルギス周辺地図
国名:キルギス共和国(Kyrgyz Republic)
地域:中央アジア
面積:19万8,500㎢
独立日:1991年8月31日
首都:ビシュケク
人口:669.2万人(2021年時点)
民族:キルギス人(約73%)・ウズベク人(約15%)・ロシア人(約5.5%)など
   ※キルギス人が大半だが、80以上の少数民族も暮らしている
宗教:イスラム教・スンニ派(約90%)
言語:[ 国語 ]キルギス語 [ 用語 ]ロシア語
通貨:キルギス・ソム(1キルギス・ソム=1.65円)
政治体制:共和政
日本との時差:マイナス3時間

 


キルギスの歴史
キルギス歴史
 現在キルギスが位置している場所は、紀元前2〜15世紀半ばまで主要な交通網だった「シルクロード」の中間地点であり、人々の往来が多い場所でした。活気のある賑やかな街として栄えましたが、立地の関係からか様々な民族や国家からとても狙われやすく、幾多の侵略を受けることになってしまいます。
 1世紀には匈奴、6世紀には突厥(とっけつ:トルコ系遊牧民族)、7世紀には唐、8世紀には遊牧ウイグル帝国、10世紀前後にはカラハン朝に支配され、12世紀に西遼(カラ=キタイ)という大国が建国したものの、13世紀に入るとすぐチンギス=ハンによって滅ぼされてしまいます。その後はモンゴル人による支配が続きましたが、16世紀に入るとキルギス人(現キルギス人の祖先たち)がシベリアから移動してきて定住し、現在のキルギスの礎が築かれました。

 ロシアとの関係は、1876年にキルギスがロシア領となったことから始まります。ロシア革命の後は「キルギス・ソビエト社会主義共和国」としてソビエト連邦に残っていましたが、1991年に「キルギスタン共和国」として独立し、民主的な政府を樹立しました。さらに1993年には現在の国名「キルギス共和国」に改称、同時期に独立した周辺国(カザフスタン、タジキスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタン)と共に“中央アジア”を形成しています。

 


キルギスの教育や産業
 キルギスにはソビエト時代から続く高度な教育制度が残っており、45%以上の学生が大学などの高等教育機関に進学しています。
 識字率が約100%と非常に高く、また諸外国への“出稼ぎ文化”が根付いていることから、複数の言語を習得している人が多いのも大きな特徴です。
 日本も出稼ぎ先として人気で、語学力を活かして実際に日本で働くケースも近年増加傾向にあります。

 キルギスの主力産業は「農業」「牧畜」「鉱業」の3つです。また現在は観光業にも精力的でビザなしで入国できる「査証免除協定」を、日本を含む60以上の国々と結んでいます。

 


キルギスの食文化
 キルギスの料理は羊/馬/牛の肉を中心にしたものが多く、種類豊富な乳製品や農作物などと一緒に食べます。「夏は乳製品、冬は肉」というこの文化は、遊牧民が生きていくための重要な知恵として、今でも生活に根付いているようです。

 キルギスの伝統料理で有名なものには、羊肉や馬肉の煮込みが入った麺料理「ベシュバルマック」一口サイズの揚げパン「ボルソック」羊肉と野菜のスープ「ショルポ」羊肉と野菜のピラフ「プロフ」うどんに似た麺に肉と野菜のスープを合わせた「ラグマン」などがあり、どれも素材の味を大切にした優しい味わいが魅力的です。

 一方、キルギス国内には様々な民族が暮らしているので、食べられる料理のバリエーションが非常に多く、首都ビシュケクにはあらゆる国のレストランが並んでいます。国民の大半がムスリム信者という理由から羊・牛肉がメインですが、中華料理店や日本料理店に入れば豚肉を食べることも可能です。

 

 

 

 

キルギスに暮らす人々

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 キルギスは、80以上の民族が一緒に暮らしている多民族国家です。そのため自分とご近所さんや友達、同僚の間に、民族・言葉・文化の違いがあるのはまったく珍しいことではありません。人口のほとんどが日本人で構成されている日本とは、まるで環境が違いますよね。

 キルギス国内で最も多い「キルギス人」は“中国55少数民族”のうちの1つで、キルギス共和国を中心として中央アジアに暮らすテュルク系民族全体のことを指します。日本人と同じくモンゴロイド系の遺伝子を受け継いでいますが、混血が進んでいるため、容姿の特徴は実に様々です。

 性格は比較的穏やかで、ぐいぐい話しかけるような人は少なく、親切で謙虚な人が多いといわれています。一方でマイペースな性格の人が多く、時間にルーズな一面もあるんだとか。ただしこれは「日本人から見たキルギス人の印象」なので、他国の人からすればあまり気にならないのかもしれません。

 

 

キルギスと日本の深い関係

キルギス国旗
日本国旗
 キルギスと日本はとても仲がよく、キルギス人には親日家がとても多いのです。日本を好意的に見てくれている最も大きな理由は、二国間の歴史にあります。

 かつてソ連(現ロシア)の支配を長期間にわたって受けていたキルギスは、1991年にソ連から独立を果たしました。その際に日本は、人材育成などの様々な事業を通じてキルギスの独立を支援したという過去があり、キルギスの人々は今でもそのことを覚えてくれているのです。

 それに加えて、日本人とキルギス人は顔や性格がよく似ているという点も、親近感を抱きやすい理由となっています。地理的にも文化的にも大きく離れた二国の民族がよく似ているのは、とても面白いですよね。

 

【豆知識】日本人とキルギス人がよく似ている理由

 キルギス人は日本人と同じく、黒い髪・黒い瞳・黄色い肌が特徴的な「モンゴロイド」という人種がルーツの民族です。 そのため容姿が非常によく似ており、旅行に行けば現地の人と間違えられるほどです。さらには性格まで似ているので、私たちとキルギス人はお互いに「気が合うなぁ」と感じやすいのかもしれません。

<日本人とキルギス人の性格に見られる共通点>
 ・人見知りしやすい
 ・おもてなしが好き
 ・勤勉で真面目
 ・一人より集団での行動を好む

 以下は、キルギスに古くから伝わる伝説です。お互いこんなに似ているのだから、このような話が残っているのも納得できますね。
“大昔とある兄弟がいました。やがて魚が好きな兄は東へと旅立ち日本人の祖となり、肉が好きな弟は西へと進みキルギス族の祖となりました。”

 

 

アスタスではキルギスの優秀なビジネス人材を紹介しています

KRJC画像
 (株)アスタスはこの度、日本国内の建築業者さまに向けて、キルギス共和国出身の優秀な若者を紹介する新事業を開始しました。
 事業の概要としましては、キルギス国内にある人材開発機関「キルギス共和国日本人材開発センター(KRJC)」と協力し、日本に興味のある大学卒業生や卒業予定の学生に日本語を学んでもらい、日本で就業をサポートするものです。
 このプロジェクトでは、日本語をしっかり身につけた上で来日するため、コミュニケーションが取りやすく仕事にも対応しやすいなど多くのメリットがあります。

 日本人の新卒者や若い正規社員の雇用が難しいとお考えの企業の皆様、優秀なキルギス人材の採用を検討してみてはいかがでしょうか。

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