【2021年版】10月の別名「神無月/神在月」の意味や由来は?神在祭の日程も合わせて紹介!


 10月の別名として「神無月」という呼び方がありますが、その意味や由来を知っていますか?実はこの時期、日本の一部の地域だけは「神在月」と呼んでおり、毎年特別な神事が行われるのです。
 今回はそんな「神無月/神在月」の意味や、昔から伝わる神々のお話などについてご紹介しています。ぜひ最後までご覧ください!

 

 

神無月/神在月について

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 まずは神無月・神在月について、呼び名の由来やそこに込められた神秘的な意味、具体的な期間などを解説していきます。

 

・神無月/神在月は10月の和風月名
 「神無月(かんなづき)」や「神在月(かみありづき)」は、旧暦10月の和風別名(=日本風の呼び方)です。ちなみに現在私たちが使っている新暦の10月も同じように呼ばれますが、本来の神無月/神在月は新暦で言えば11月頃を指しています。
 この時期は「日本全国に住んでいる八百万(やおよろず)の神々が、島根県の出雲大社に集まる」と言われていることから、島根県でのみ「神在月」、それ以外の土地では「神無月」と呼ばれるのが一般的です。

 

・神無月は元々「神の月」という意味だった?
 「神無月」という名前の由来には、

 1.神が出雲に行っているため、不在だから「神のいない月=神無月」
 2.神聖な五穀を収穫し、神々に捧げて感謝する月「神の月(かむなづき)=神無月」

 3.雷が鳴らない月「雷神月=神無月」
 4.新穀でお酒を作る月「醸成月(かみなしづき)=神無月」

 など様々な説があり、どれが正しいものなのかはっきりしていません。
 この中でも特に1番目と2番目が有名で、どちらも”神様が集う大切な日”という意味が含まれています。

 

 

神在月(10月)の出雲では何が行われているの?

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 日本では毎年旧暦10月(新暦では11月)、島根県にある出雲大社に全国の神様が集まって、色々なことを話し合ったり、一年の報告をし合うのだとされています。ここでは、話し合いの具体的な内容や、出雲大社に集まる神様たちをご紹介します。

 

・八百万の神々が集まって神議(かみはかり)をする
 神様たちの話し合いのことを「神議り(かみはかり)」といいます。神議りは7日間に渡って行われ、その期間は出雲大社内にある十九社に神々が宿泊すると考えられています。
 神議りの議題は「人では計り知ることができない神事」、つまり人々はコントロールできないため、運に任せているようなことばかりです。
 特に有名なのは縁結びで、これは出雲大社に祀られている大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)が「縁結びの神様」であることからきています。

<主な議題>
・来年の収穫・農作物や酒の出来の良し悪しについて
・人の縁(「誰と誰を夫婦にしよう」など)について
・国や人々の繁栄について

 

【豆知識①】出雲に集まる神々・留守番役の神々

 この時期は島根県以外の地域で「神無月」と呼ばれることから「いま出雲大社以外にお参りに行っても意味がないのでは?」と思われがちですが、そんなことはありません。実はお留守番をしてくれている神様や、そもそも参加しない神様がいるのです。
 七福神の一人かつ漁業の神様である恵比寿様は、忙しくて参加できないため、他の神様が出雲に出張している間の留守を引き受けてくれています。他にも金比羅様、道祖様、かまどの神様も同じく留守番されていると考えられています。

 また神様は大きく分けて

 ①天界の高天原に住む「天津神(あまつのかみ)」
 ②地上の山や川などに住む「国津神(くにつかみ)」


 が存在するといわれており、神議に参加するのは国津神だけです。そのため天津神が祀られている神社には、いつも通り神様がいらっしゃいますよ。

<天津神が祀られている主な神社>
・伊勢神宮:天照大御神(あまてらすおおみかみ)
・住吉大社:住吉大神=底筒男命(そこつつのおのみこと)他
・多賀大社:伊邪那岐大神(いざなぎのおおかみ)・伊邪那美大神(いざなみのおおかみ)
・宗像大社:田心姫神(たごりひめのかみ)・湍津姫神(たつぎひめのかみ)・市杵島姫神(いちきしまひめのかみ)

 

【豆知識②】神在月とぜんざいの関係

 神議期間中には出雲で「神在祭」という神事が行われるのですが、その際にお供えとして作られた「神在餅(じんざいもち)」が「ぜんざい」の語源になっていると、江戸時代の文献に記載があります。
 そのため出雲はぜんざい発祥の地され、近年では10月31日を「ぜんざいの日」に制定するなど、出雲ぜんざいを積極的に広めていく活動が行われています。

 

 

 

神無月/神在月の由来・言い伝え

 神無月/神在月の言い伝えには長い長い歴史があり、私たちが生まれる遥か昔から信じられてきました。ここではその伝承や由来について見ていきましょう。
 ちなみに、神無月/神在月について書かれた最も古い(とされている)文献は、平安時代の「奥義妙(おうぎしょう)」です。またその後のいくつかの資料にも記述が確認されています。

 

・なぜ神々は「出雲大社」に集まるのか?
 「そもそもなぜ神様は”出雲”に集まるのか」という理由については、縁組み・酒造り・奉公・里帰りなどさまざまな説があるのですが、以下の説がもっとも一般的とされています。

 大地を象徴する大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)には沢山の子供がおり、大国主大神は子供たちを全国各地に置いて国を管理させました。そして、子供たちは一年に一度だけ出雲大社に戻り、父や皆にその年の報告や来年の相談をします。やがて、他の神様も一緒に出雲に集まるようになりました。

 

・「大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)」について
 出雲大社に祀られている大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)は、出雲に大国をつくった「国づくりの神様」として、また国津神の主宰神として有名です。
 八岐大蛇(やまたのおろち)退治で有名な素戔嗚(すさのお)の子孫で、因幡の白兎を助けた心優しき神様だと伝えられています。素戔嗚から課せられた数々の試練を見事に切り抜け、出雲国の支配者となりました。
 また 各地に恋愛伝説も残しており、多くのご縁に恵まれたことから「良縁祈願の神様」としても信仰されています。

<大国主大神のご利益>
良縁祈願・子授・夫婦和合・五穀豊穣・養蚕守護・医薬・病気平癒・産業開発・交通・航海守護・商売繁盛

 

 

神在月(旧暦10月)に出雲で行われる神迎行事スケジュール [ 2021年版 ]

 出雲では毎年の神在月(旧暦10月/新暦11月あたり)に、神様を迎えるためのさまざまな神事が行われます。基本的には神職の方のみで執り行われますが、中には一般の方が見学できる神事もありますので、ぜひチェックしてみてください!
神迎行事スケジュール

 

神在月に関連のある出雲の風習

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 神様が集う地である島根県出雲市には、他の地方にはない特別な風習がいくつか残っています。どれも「神様に対して敬意を払う」という意味で行われているのが特徴です。

 

・お忌みさん(神在祭の間)/からさでさん(神等去出祭の日)
 出雲に住む人々は神在祭の間、神様たちが万全の状態で神議りを行えるように、なるべく静かに過ごすという風習があります。この期間は、家の建築工事や楽器を演奏することは避け、なるべく粗相のないように過ごします。
 特に神々をお見送りする「神等去出祭」の日は、神様があらゆるところにいらっしゃると考えられているため、夜遊びなどせずじっとしていることが多いようです。

 

・潮汲み(毎月1日早朝)
 出雲大社がある大社町では、毎年1日の早朝に稲佐の浜で海水を汲んできて、大地や家々を清め払う「潮汲み」という風習が古くから残っています。汲んだ水を運ぶルートはあらかじめ決まっており、宮々を巡って出雲大社へ参拝した後、各々の家へと帰ります。

 

 

 

 

まとめ

 神無月/神在月という呼び名には、古来から伝わる日本人の信仰心が深く関係しています。そして現代でもその心は、神職の方たちによって特別大切にされているのです。現在、出雲まで行って神在祭を楽しむのは難しいですが、時にはお近くの神社へ参拝し、日頃の感謝とともに健康や安全などをお祈りしてみてはいかがでしょうか。

 


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