【2022年】今年のお彼岸はいつ?お供え物・やってはいけないことまで全部解説!


 3月は春分の日「春のお彼岸」、9月は秋分の日「秋のお彼岸」という行事があります。「お彼岸」は昔からある日本独自のものですが、具体的に何をするのか、また由来なども知らない人は割と多いのではないでしょうか?
 そこで今回は、ご先祖を偲ぶ年2回の行事「お彼岸」の由来や今年の日程(春・秋)、やること/やってはいけないこと、お供え物などについて詳しく解説していきます。ぜひ最後までご覧ください。

 

 

○2022(令和4)年のお彼岸はいつ?

3月カレンダー
お彼岸の期間はどうやって決めているの?
 お彼岸は年に2回あり、それぞれ「春分の日」「秋分の日」を中心とした前後3日間ずつ=合計7日間とされています。
 この「春分の日」「秋分の日」(どちらも国民の祝日)は”日の長さ”を元にしているため、毎年日付が変わるのが特徴です。具体的な日付は、毎年2月に開催される閣議によって決定されます。

 



今年の春のお彼岸・秋のお彼岸の日程
 [ 春のお彼岸 ]
 2022(令和4)年の春分の日は3月21日(月・祝)なので、春のお彼岸は

 ・3/18(彼岸入り) 19 20 21(中日・春分の日) 22 23 24(彼岸明け)

 の7日間です。


 [ 秋のお彼岸 ]
 2022(令和4)年の秋分の日は9月23日(金・祝)なので、秋のお彼岸は

 ・9/20(彼岸入り) 21 22 23(中日・秋分の日) 24 25 26(彼岸明け)

 の7日間です。

 

 

お彼岸について

お彼岸ってどんな行事?
手を合わせるお坊さん
 お彼岸は、ご先祖供養としてお墓参りや法要を行うのにふさわしいとされている期間です。春と秋の違いはお供えする食べ物や花などで、行うことは自体は特に変わりません。どちらも”ご先祖さまに思いを馳せる特別な期間”として昔から大切にされてきました。

 

 



お彼岸の由来・歴史
彼岸花と川
 日本人の私たちにとって非常に身近な「お彼岸」ですが、元は古代インドのサンスクリット語「パーラミター」が由来であるといわれています。

 「パーラミター」は「完成する」または「成就する」という意味ですが、仏教用語としては「欲や煩悩、苦しみに満ちた輪廻の世界(=この世)から解脱し、迷いのない悟りの境地(=あの世)に達すること」を示します。この「パーラミター」という概念または悟りの境地を、川を挟んだ向こう岸に例えたのが、「彼岸」という言葉です。対して、私達の生きるこの世はこちら側の岸という意味で「此岸(しがん)」と呼びます。

 ずっと昔、この「パーラミター」の考えが日本に伝わると、もともと持っていた独特の自然観や先祖崇拝の考えと混ざり合い、やがて”亡くなった人々は迷いのない「彼岸」へと渡り、時々私達の生きる此岸に姿を現すもの”と考えるようになりました。

 また、太陽が真東から上り真西へと沈む「春分の日」と「秋分の日」は、1年のうちで最も彼岸(=あの世)と此岸(=この世)が近いとされたため、この時期に先祖供養をするようになったそうです。

 

 



お彼岸にお墓参りをするのは日本だけ
墓参り
 「お彼岸」という行事は、仏教の考え方と我々のご先祖が持っていた土着の文化が融合してできたものなので、仏教のルーツであるインドや中国には存在しません。
 そもそも仏教のお釈迦様は、霊魂の存在自体を認めていないのです。人は死後49日で別の存在に生まれ変わる(輪廻転生)か、もしくは解脱するかのいずれかだとされています。
 そのため「故人があの世にとどまり、ある時期になるとこの世を訪ねてくる」という考えは、日本に仏教が伝わるよりも前から存在していた、日本古来の先祖崇拝信仰の名残りといえるでしょう。

 



「お彼岸」と「お盆」の違い
お盆 提灯
 「お彼岸」と「お盆」はどちらも”ご先祖様を供養するための行事”ですが、考え方としては

 ・「お彼岸」ーこちら側からご先祖さまの場所(あの世)へ近づく
 ・「お盆」ーご先祖さまの霊を自宅など(この世)に迎え入れる


という点で異なります。

 また、お盆の時期には盆提灯や精霊馬などを用意しますが、お彼岸には特にこれといった飾りや儀式などはありません。時期やルーツが違う分、同じ意味合いでもかなり違った内容の行事になったようです。

 

 

 

お彼岸期間中にやってはいけないことって?

バツ
本来「やってはいけないこと」は何もない!
 「お彼岸中にお祝い事をやってはいけない」などという話を聞いたことはありますか?年配の方から注意された経験がある、という人もいるかもしれませんね。

 しかし実は、仏教の教えとして「お彼岸中にやってはいけないこと」は特にありません。理由としては、お彼岸はご先祖を偲ぶ期間ではありますが、”喪に服する期間”ではないからです。また縁起も悪くないので、お祝い事をしても大丈夫とされています。

 ただし、お彼岸の時期は帰省などで予定が埋まっている人が多いため、「行事が重なることを避ける」という意味合いから、念の為大きなイベントを避ける傾向にあります。
 そのため、どうしてもこの時期にお祝い事や引越し等を行いたい場合には、事前に親族や参加予定の方への説明をしたり、お彼岸の中日は避けるなどといった配慮が必要です。

 



お彼岸中に避けた方が良いイベント一例
 思わぬトラブルを事前に防ぐという観点から、お彼岸中に避けた方が良いとされているイベントをいくつかご紹介します。スケジュールを立てる際の参考にしてみてくださいね。

 1.結婚式
結婚式
 故人を偲ぶ行事である「お彼岸」の性質上、お祝い事はどうしても気が引けるという人は少なくありません。また帰省予定の人も多いと予想できるため、結婚式はできれば避けるのが無難でしょう。

 

 2.お見舞い
お見舞い
 お彼岸は「死」や「故人」を連想する行事なので、お見舞いを嫌がる人も中には居るでしょう。もちろん全く気にしない人もいますが、この時期は念の為、事前に訪問しても良いかを聞いておくと安心です。

 

 3.引越し
引っ越し
 お彼岸期間中に引越しをしても仏教上は全く問題ありませんが、引っ越し先のご近所への挨拶では少し配慮が必要かもしれません。
 なぜなら、お彼岸に引越しをするのはタブーだと思っている人は、割と多いからです。そんな人にお彼岸中の挨拶をしたら、きっとびっくりさせてしまいますよね。
 やっていることに何も間違いはないのですが、変な誤解や面倒ごとを避けるためにも、お彼岸中の引越しは避けるのがおすすめです。

 

 4.車の納車
納車
 車の納車もなんとなくお彼岸を避ける場合が多いようですが、こちらも本来全く問題ありません。納車する本人が気にならないのであれば、時期をずらす必要はないでしょう。

 

 

お彼岸期間中に行うこと

 ここからは、お彼岸期間中に行うべきことを解説していきます。お彼岸は7日間ありますが、できれば中日である春分の日または秋分の日までに済ませると良いとされています。

 

仏壇や仏具、お墓の掃除
お墓掃除
 仏壇やお墓周りは、ご先祖のことを想いながら丁寧に掃除しましょう。
 仏壇はできるだけ洗剤などを使わず、柔らかい布で乾拭きしてください。汚れがひどい場合は、水で濡らしたあと固く絞った布で汚れを落とし、仕上げに乾拭きします。特に木製の仏壇は湿気に弱いため、水分を残さないように注意してくださいね。
 お墓の掃除は、お墓参りの際に行っても構いません。周囲の落ち葉やゴミを拾うほか、墓石をスポンジなどで優しく洗い、その後は乾拭きをしましょう。墓石は雨風などでどうしても汚れやすいので、お彼岸の時期以外もこまめに掃除するのがおすすめです。

 

 



お坊さんの手配
お坊さん2
 自宅にお坊さんを招く場合は、お彼岸に入る前から余裕を持って菩提寺(先祖のお墓があるお寺)へ連絡しましょう。お布施の準備も忘れないようにしてくださいね。
※お布施の相場:1万5000円〜2万円前後

 



お供物の用意
ぼた餅
 ご先祖に供える花や食べ物は春・秋で少し違いますが、定番のものに加えて故人が好きだったお菓子やお酒などを用意する場合が多いです。

 [ 春のお彼岸 ]
 花:菊、小菊、カーネーション、スターチス、フリージア、スイートピー、ユリ、
   トルコキキョウ、ラン、キンセンカ など

 食べ物:ぼた餅 など

 [ 秋のお彼岸 ]
 花:菊、小菊、りんどう、キキョウ、ソリダコ、カーネーション、ラン、ユリ、
   トルコキキョウ など

 食べ物:おはぎ など

 お彼岸の時期にお供えする花は、白や黄色、紫などを選ぶのが一般的です。また、棘のある花・匂いの強い花・毒のある花はタブーとされています。お墓にお供えする場合は、屋外でも日持ちする花(菊など)を選ぶと良いでしょう。

 

 


 食べ物については、果物・お菓子・精進料理を準備しましょう。
 そしてお彼岸の定番といえば、「ぼた餅」「おはぎ」です。材料や見た目はかなり似ていますが、春と秋とで呼び名や作り方に少し違いがあります。
 これは小豆の収穫時期が関係していて、春は前年秋に収穫した硬い小豆を使うため”こしあん”にし、秋は収穫後間もない柔らかい小豆を使うため”粒あん”にするのが一般的です。

 

 



お墓参り
墓参り2
 お彼岸といえばやはり、お墓参りを連想する人も多いのではないでしょうか。ここでは、実際にお墓参りに行く場合の持ち物や手順などについて確認していきます。

 1.お墓参りに持っていくもの

 ・線香
 ・ろうそく
 ・マッチまたはライター
 ・お供え物 

 お供物以外は常にセットで保管しておくと便利です。また、お墓参りの際に掃除をするなら、上記に加えてタオル、ほうき、軍手、スポンジなども用意しましょう。

 

 


 2.お墓参りの基本的な手順

 ①手を洗い清め、墓石に柄杓などで水をかける
 ↓
 ②墓石や周辺の掃除(必要に応じて)
 ↓
 ③花と食べ物をお供えする ※お供物は半紙などの上に置く
 ↓
 ④線香を焚き、手を合わせる
 ↓
 ⑤ろうそくの火を消し、お供え物を持ち帰る 


 3.お墓参りの注意点 
  よく知られていることですが、息を吹きかけてろうそくの火を消すのはNGとされています。人間の息は「穢れたもの」と考えられていることがその理由です。ろうそくの火は、手を仰ぐなどの方法で消すようにしてくださいね。
 また、墓石に故人が好きだったお酒やジュースをかけたり、お供え物を置きっぱなしにするのもマナー違反です。墓石が汚れるだけでなく、虫やカラスなどが群がり、周辺にまで被害が及ぶことになってしまいますので、絶対に避けましょう。

 

【豆知識】地域に根付くお彼岸の風習ー沖縄県ー

 お彼岸はあまり地域別の特色がない行事ですが、その中でも沖縄県は一風変わっています。
 沖縄のお彼岸はお墓参りではなく、仏壇にお参りをするのが一般的です。その際は火の神様「ヒヌカン」と仏壇にお供え物(ウサギムン)をし、御三味(ウサンミ)と呼ばれるご馳走を用意して家族みんなで食べます(ウサンデー)。その後、あの世のお金である「ウチカビ」を燃やしてご先祖の元へと届けます。

 

お彼岸の手土産について

お供え
 お彼岸の手土産には、仏壇やお墓へのお供え物に適したものを選ぶと良いでしょう。例えば、故人が好きだったお酒・飲み物や、菓子折り、またお花やお線香も喜ばれます。なるべく日持ちするものを選ぶと親切です。
 ちなみにお供え物には、のし紙をつける必要があります。表書きは「御供」または「御仏前」、名前はフルネームで書くのが基本です。

 

 



【豆知識】現金を包む場合の相場

 お供えとしてお金を包むなら「御仏前」「御佛前」「御供物料」などの文字を記載した不祝儀袋にお札を入れましょう。なお、相場は3,000〜5,000円程です。

 

 

 

 

まとめ

 「お彼岸」は、身近なようであまり詳しく知られていない行事の一つです。特に日程の決め方や由来については、初めて知ったという人も多いのではないでしょうか。
 お彼岸の時期にはもちろんお墓を訪ねたいところですが、帰省が難しい場合はご自宅で手を合わせるだけでも、十分故人やご先祖への供養になります。今年のお彼岸は、心を鎮めてご先祖に思いを馳せてみてください。

 


ASTAS
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